今回の記事は、度々寄せられる「人工芝を敷いたら虫が湧きそうで心配だけど大丈夫?」
というご質問にお答えしたいと思います。

人工芝を敷くと、地面との間がジメジメとし、害虫が湧くイメージを持っている方が多いようです。
確かに、人工芝を敷いたことによって害虫が増えてしまえば、虫嫌いの人にとってはたまったものではありません。
ダニが増えるようなら、人工芝の上でペットを放し飼いにすることもできませんよね。

そう考えると、意外に大きな問題である害虫対策。
本当に人工芝を敷くと、害虫が増えてしまうのか、早速見ていきましょう。

1. 人工芝を敷くと害虫が湧くって本当?

特に土の庭に人工芝を敷きたい方からよく聞かれるのが、「人工芝を敷いたら害虫が湧きませんか?」という質問です。。

人口芝設置
人工芝

人工芝を敷くことによって、人工芝の下の土がジメジメした環境になってしまうイメージがあり、
そこに害虫が湧くのではないかという心配に繋がっているようです。

元々、地中に巣を作って住んでいるアリなどの虫がそのまま生育することは避けられませんが、人工芝を敷いたことが原因で新たに虫が湧くことは実は余りありません。

しかし、人工芝を敷く前に下処理ができていないと害虫が湧いてしまうこともあるので、人工芝を敷く前に対策をしておくことが重要です。

どのような対策を行うのかは、後程詳しく解説していくので、そちらを参考にしてみてください。

2. 人工芝で虫は減らせるのか?

人工芝を敷いても虫が湧かないのを意外に感じる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、天然芝よりも虫を見掛けることがなくなったという方も多くいらっしゃいます。 

では、なぜ人工芝を敷くと虫が減らせるのでしょうか。
その理由を見ていきましょう。

雑草が生えなくなるから

雑草や枯れ葉は害虫の餌となるので呼び寄せてしまいます。
しかし、人工芝を敷くことで、雑草が生えなくなるので害虫は寄り付かなくなるというわけです。

人工芝を敷いたばかりの頃は、まだ虫が残っていたとしても、餌がなければ生きていけないので、徐々に害虫の数も減っていくはずですよ。

通気が良くなるから

人工芝の下はジメジメとしているイメージがあるかもしれませんが、人工芝は意外にも通気性に優れています。
土を好む虫はジメジメとした場所が好きな虫が多いので、人工芝を敷いたら虫が寄り付かなくケースも多いのです。

光が当たりにくくなるから

人工芝を敷くと、その下の土には光が届きにくくなります。
ジメジメしたところを好む害虫は、むしろ暗いところを好むようなイメージがありますが、完全に光を必要としないわけではありません。
人工芝によって光が当たりにくくなると、その環境を好まない虫は寄り付かないようになっていきます。

3. 誰でもできる“簡単”害虫対策

害虫を寄せ付けないように、人工芝を敷く前に対策をしておくことが重要だと最初の項目でお話ししました。
下処理と聞くと難しそうと感じるかもしれませんが、決してそんなことはありません。

誰でもできる“簡単”害虫対策を2つご紹介していきます。

施工前に雑草を取りきる

人工芝を敷くと新たに雑草は生えにくくなります。
しかし、施工前に生えていた雑草が残っている状態だと、これらが腐葉土となってしまい虫の餌となってしまいます。

人工芝を敷く前は、雑草をしっかりと抜いておくことが重要です。
更に雑草が生えてくるのを予防する「防草シート」も活用すると尚安心できます。

できる限り施工前に雑草を取り切るようにしておきましょう。

整地がキレイにできていない

整地がキレイにできていないと、人工芝を敷いたときに見栄えが悪いだけでなく、凹んでいる場所に水が溜まっていってしまいます。

水たまりができると、ボウフラなど水辺が好きな虫が集まってきたり、卵を植え付けられることもあります。
このように、害虫の発生源となる可能性があるので、施工前には必ずキレイにに整地をするようにしましょう。

丁寧な整地作業
丁寧な整地作業

4. 虫が発生した場合にできる害虫対策

施工前に上記で紹介したような方法を試したのに、それでも虫が寄り付いてしまうという場合にできる害虫対策をまとめていきます。

虫が出るのであれば「防草シート」のように、「防虫シート」のようなものを敷けばいいのではないかと思われるかもしれませんが、残念ながら「防虫シート」というものは存在しません。

なぜかというと虫を寄せ付けない効果が持続しないからです。
室内で使うような防虫グッズも定期的に交換が必要ですよね。

ですが、人工芝の下に敷くと、定期的に交換するのは現実的ではありません。
なので、まずはきちんと施工前に下処理をしておくことが1番大切です。

それでも、虫が寄り付いてしまうのであれば、都度対処をしていくこととなります。
施工後に行える害虫対策を2つご紹介していきます。

除草剤や殺虫剤を使用する

人工芝を施工済みの状態で、害虫が発生して困っているという方は、除草剤や殺虫剤、殺菌抗菌剤などを使用してみてください。 

ただし、除草剤や殺虫剤、殺菌抗菌剤などを、人工芝にかけても大丈夫かどうかは業者へ確認が必要です。
人工芝の種類によっては、人工芝の脱色や変色を引き起こす可能性があるからです。
せっかくの人工芝が劣化してしまっては困りますよね。

除草剤などを使用していいか分からない場合は、アルコールの除菌剤を使ってみてください。
アルコール除菌剤なら子どもやペット、人工芝にも優しく、虫の駆除のみに使用できます。

殺虫成分を含むハーブを育てる

他にも安全な対策方法として、殺虫成分を含むハーブをプランターで育てるという方法もあります。
例えば、ジュチョウギクというキクの仲間であるハーブや、ラベンダー、ユーカリなどの虫が嫌いな匂いを放つハーブがあります。
ハーブの香りが苦手な虫は多いので、ハーブを育てる方法も効果が期待できます。

殺虫剤などと比べれば効果は弱くはなりますが、環境にも優しいので使いやすいと思います。
以下に、防虫効果のある草花を一覧にしてご紹介するので参考にしてみてくださいね。

〇蚊などの小さい虫を防虫草
・ペニーロイヤル
・ペパーミント
・レモングラス
・ユーカリ
・タイムシソ

〇蛾などの羽のある虫を防虫草
・モモユーカリ
・タンジー
・オオグルマ
・ラベンダー

〇ペットを飼っている方に最適な防虫草
・カツミレ草
・ローズマリー
・セイヨウカノコ草
・ウスベニタチアオイ

5. まとめ

今回の記事では、人工芝の害虫対策についてご紹介しました。
人工芝を施工する前に雑草を抜くなどの適切な処理をしておけば、人工芝を敷いても害虫に悩まされる心配はほぼありません。

子供も安心して遊べる人工芝
子供も安心して遊べる人工芝

むしろ、草が生えている自然の状態のお庭よりも、人工芝を敷いたお庭の方が虫は少なくなるので、人工芝は害虫対策にも役立つと言えるでしょう。