人工芝にカビが生えるのはなぜ?カビが生える原因と対策を紹介

人工芝を躊躇する理由として「カビ」をあげられる方は決して少なくありません。実際にお客様から「人工芝ってカビが生えませんか?」とよく聞かれます。
結論から言いますと「人工芝を敷いたから」カビが生えるわけではありません。カビが生えるのには原因があります。カビについて事前に知っておくことで、人工芝をキレイな状態で長持ちさせることができるでしょう。
今回は、人工芝にカビが生える原因と対策をご紹介します。ぜひ最後までお付き合いくださいね。
人工芝にカビが生えやすい場所と原因
カビは湿気を好むことはみなさんもご存じだと思います。おうちの中では、キッチンや浴室、洗面所などの水回りや、結露で濡れた窓や壁などに発生することが多いですよね。
一見、人工芝には関係ないように思えますが、これからご紹介する場所と条件が重なれば人工芝にもカビが生えてしまう可能性が出てきます。
水はけの悪い場所
水はけの悪い場所は、人工芝の表面や裏側に長時間水分が溜まってしまいカビが生えやすくなります。
例えば、雨が降った後に、1時間程度で水が引くようであればそれほど問題ではありません。また、水はけに問題がなくても、整地がされておらず凸凹している、雑草を根から抜いていないといった場所もカビが生えるリスクが高く、人工芝を敷くのに適していません。
日当たりや風通しの悪い場所
日当たりが悪かったり、風通しの悪い場所はジメジメした状態が長く続きます。カビは高温多湿の環境を好むため、こういった場所はカビにとって繁殖しやすい環境ということになります。
人工芝は天然芝と違って日当たりが悪くても設置することができる点がメリットです。日当たりが悪くても、風通しがよく地面がすぐ乾く環境ならそれほど問題はないでしょう。
人工芝の原料
ナイロン系の原料はカビが生えやすいと言われています。原材料にナイロン素材やリサイクル原料を使っているものは避けた方が無難です。
また、人工芝の中には、抗菌加工や防カビ加工が施されているものもあります。人工芝を選ぶ際は、人工芝の原料や機能性についてもチェックすると良いでしょう。
ゴミやほこりなどを放置したまま
人工芝の上にカビの栄養素となるものが放置されたままになると、カビの発生原因になってしまうこともあります。ゴミを見つけたらこまめに拾うようにしましょう。ゴミを放置すると、カビの発生だけではなく排水穴が詰まってしまう恐れもあります。排水穴が詰まると水はけの問題も出てきてしまうので注意が必要です。
梅雨時期の雨と湿度
お庭に設置した人工芝なら、雨水が地面へと抜けていくので、比較的早く乾いてくれますが、問題はベランダなどに設置した場合です。ベランダなどのコンクリート水を吸い取ってはくれません。梅雨のように、人工芝が常に濡れている状態が続く時期はカビが発生しやすいので注意しておく必要があります。
人工芝にカビが生えてしまった実例
実際にどんな環境だった場合にカビが生えてしまったのかを実例をもとに見ていきましょう。
実際にカビが生えてしまったAさんの場合

カビが生えてしまった人工芝

ベランダに人工芝を設置していたAさんの体験談です。Aさんはベランダ一面に人工芝を敷き、その上にいくつかのプランターを置いて家庭菜園を楽しんでいました。
ある時、プランターを移動させたところ、プランターが置かれていた辺りの人工芝が白っぽく変色していることに気付きました。このうっすらと白くなっていた部分がカビだったというわけです。
Aさんの人工芝はなぜカビが生えてしまったのか
Aさんの人工芝にカビが生えてしまった原因は以下の2つが考えられます。
- 水やりした水がうまく排水されていなかった
- 日光が当たりにくい場所だった
いずれも、長時間人工芝の上に水がたまった状態になっていたことが原因です。
とはいえ、人工芝の上で家庭菜園ができないわけではありません。人工芝にプランターを置いて家庭菜園を楽しむなら、定期的に置く場所を変えたり、すのこの上にプランターを置くなど、風通しを良くすることで、カビの発生を防ぐことができるでしょう。
人工芝にカビを生やさないための対策
カビの特性を知ったうえで、人工芝を敷く前に対策を行うことが大切です。
人工芝を敷く場所の水はけをよくする
水はけが悪い場所や水たまりができやすい場所は、下地を作る際に対策する必要があります。勾配をつくる・土壌を改良する・土を入れ替える・暗渠(あんきょ)排水にするといった方法があります。
ベランダやテラスなどに設置する場合は、雨水が自然に流れるように設計されているので、施工の際に両面テープなどで水の流れをせき止めないようにすることが大切です。排水の邪魔をしていないかを確認しながら設置しましょう。
正しく整地して地面の凸凹をなくす
整地作業は丁寧にしっかり行うことが重要です。整地が甘いと、使っているうちに地面が凸凹して、水たまりができてしまいます。正しく整地作業を行うことで、水はけを良くしカビの発生を防ぐだけではなく、人工芝全体の見た目も良くなります。
防草シートを敷く
人工芝の下で雑草が生えてしまうと、その場所に湿気が溜まりカビが生えやすくなります。防草シートで雑草を防ぐことは同時にカビ対策にも有効なんです。
ただし、水はけの良い防草シートを選ぶことがポイントで、透水性のある高密度不織布のものがおすすめです。
防草シートの選び方は、次の動画も参考にしてみてください。
定期的に手入れをする
人工芝はお手入れの手間が少ないのがメリットですが、定期的に掃除をすることは長持ちさせる意味でも大切です。人工芝の上に落ちているゴミやほこり、落ち葉などを見つけたら取り除くだけでOKです。ほうきやデッキブラシを使うと、倒れかけた芝を立ち上がらせる効果も期待できます。隙間に入り込んだゴミは掃除機を使って吸い取りましょう。
ゴミを取り除くことで、カビの栄養素を除去し、排水穴の目詰まりも防止することができます。
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カビが生えにくい人工芝を選びましょう!
カビが生えにくい環境を作ることはもちろん大切ですが、そもそもカビが生えにくい人工芝を選ぶことも重要です。どんな人工芝を選べばカビが生えにくいのか、人工芝選びのポイントを4つご紹介しましょう。
排水性が高い
カビを防ぐには排水性の高い人工芝を選ぶのは不可欠です。安価な人工芝だと、排水穴が少なかったり、穴が小さすぎたりして、排水性が低い場合が多いです。
人工芝を選ぶときは、人工芝の裏面を確認して、排水穴が等間隔で十分に開けられているか、穴の大きさは適当かなどをチェックしましょう。サンプルを手に入れて実際に水をかけて排水性を確かめるのもおすすめです。
弊社では排水穴ではなく芝の面全体から排水できる人工芝DrainagePro(ドリネージュプロ)を開発しました。DrainageProは従来品の約20倍の排水性があります。また、排水穴がないので、これまでの人工芝の施工に欠かせなかった防草シートが不要。施工の手間も省ける画期的な人工芝です。
抗菌加工や防カビ加工がある
抗菌加工や防カビ加工が施された人工芝は、カビが生えるリスクを抑えることができます。安価な人工芝には抗菌や防カビ加工がされていないものが多いので、価格は高くなりますが機能性の高いものを選ぶ方が安心です。加工の有無は見た目では分からないので、販売店で確認するようにしましょう。
弊社の人工芝には抗菌、防カビ加工はもちろん、防臭・防炎・静電気防止・テカリ防止などの機能が付いています。高機能な人工芝を選ぶことで、長期間使用するうえでも安心感がありますね。
カビに強い原料を使用している
カビが生えにくく、耐久性のある原料はポリエチレンやポリプロピレンです。
一方で、冒頭でもお伝えしたナイロン素材の人工芝は、吸水性が高く湿気が溜まりやすい特徴がありカビに弱い傾向があります。
また、裏面はSBRラテックス(ゴム製)ではなくポリウレタンコーティングの製品を選ぶと、水分を吸収しにくく耐久性の面でも安心です。
さらに、使用される原料がバージン原料かリサイクル原料かにも注目してください。カビが生えてしまった人工芝はリサイクル原料で作られた人工芝の場合が多く、耐久性も低いです。
人工芝を購入する際には、原料や抗菌・防カビ加工の有無などを販売店に確認しておくといいでしょう。問い合わせすることで、販売店の対応の良し悪しも図れるので安心して購入できるお店かどうかも判断できます。
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ベランダなどに人工芝を敷くとカビが生えやすい
お庭よりもベランダに人工芝を敷いた方が、カビが生えてしまったという事例が多いです。ベランダは土ではなくコンクリートなどの下地に敷くことになるため、どうしても排水性が劣ります。
また、コンクリート自体にカビが生えてしまうこともあります。人工芝と接触しているコンクリート部分が長時間ぬれたままになることで、付着したほこりなどを餌にカビが発生してしまうケースもあります。
ベランダに人工芝を敷く際は、いくつかのポイントを抑えて施工するようにしましょう。
カビ対策のみを優先するならジョイントタイプ
お庭などの広い範囲に人工芝を敷く場合、ロールタイプをおすすめしていますが、カビ対策のみを優先するならジョイントマットタイプの人工芝を選ぶのもひとつの手です。
ジョイントタイプの人工芝は、水はけをよくするために裏側がすのこ状になっているものが多く、地面から一定の高さ離れています。そのため、水はけはもちろん風通しがよく、湿気がこもりにくいのでカビの発生リスクを抑える効果は高いと言えます。また、ジョイントタイプは、何枚もの芝をつなぎ合わせて施工します。つなぎ目が多くなることで、排水場所が多くなるという意味でも透水性が高くなります。
ただ、つなぎ目が多い分、見た目のリアルさが損なわれるというデメリットもあります。お庭に施工するよりは、水はけや日当たりの悪いベランダやバルコニーなどでの使用に向いています。
カビが生えてしまったときの対処法
気を付けていても人工芝にカビが生えてしまう可能性は0ではありません。もし人工芝にカビが生えてしまった場合、カビ取りの方法は4つあります。
中性洗剤で拭き取る
カビが発生してからそれほど時間がたっていない場合は、中性洗剤で落とすことができます。中性洗剤を染み込ませた布で拭き取って洗い流し、乾燥させましょう。
それでもうまくカビを落としきれない場合は、購入した販売店にご相談ください。
消毒用エタノールで拭き取る
白いカビには消毒用エタノールがおすすめです。除菌作用があるのでカビ予防にもなりますし、お子さんやペットのいるご家庭にも安心して使えます。
塩素系漂白剤を使う
黒カビや時間が経って落ちにくくなっているカビには、塩素系漂白剤を使うという方法もあります。部分的なカビには、希釈した塩素系漂白剤を布に含ませて拭き取る方法が効果的です。ただし、濃度が濃すぎると褪色の原因にも成り兼ねるので、心配な場合は自分で判断をせず、販売店に相談してから塩素系漂白剤を使うようにしてください。
使用する場合、広い範囲のカビには、拭き取る方法ではなく、スプレーのように吹きかける方法が便利です。塩素系漂白剤を使用した後は、しっかりと水で洗い流すことが大切です。また、使用の際は手袋を身に着け、肌に付着しないよう注意して行いましょう。
業者に依頼する
カビ取り業者や人工芝の掃除をしてくれる業者に依頼する方法もあります。人工芝の面積や業者によっても費用が異なるので、利用する際は事前に見積もりをとるようにしましょう。
事前に対策をしておけば、カビを防いで衛生的に人工芝が使えます!
人工芝にカビが生える原因と対策について解説してきましたが「人工芝を設置するとカビが生えやすい」わけではないことがお判りいただけたのではないでしょうか。カビが生えるのには理由や原因が必ずあります。今回ご紹介したカビ対策をしっかり行っておけば、カビを防いで衛生的に人工芝を使うことができるでしょう。
人工芝とカビとの関係は以下の動画でも詳しくご説明しています。
ぜひ参考に、快適な人工芝ライフを楽しんでいただきたいと思います。
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