人工芝をDIYで施工する方法を調べていくと、「砂を使用する」という項目が書かれているサイトがいくつか目に留まるのではないかと思います。

「なぜ砂がいるのだろう?」「砂を使うとどうなるのだろう?」など気になるところも多いと思うので、今回は人工芝の施工に砂は必要かどうかを見ていきましょう。

人工芝の施工の際になぜ砂がいる?

人工芝の施工に砂は必要なのでしょうか?
結論を先に言えば、基本的には不要です。

では、なぜ砂が必要と書かれていることがあるのか気になりますよね。
どういった場合に砂が必要なのかを解説していきます。

充填材の代わりに使う

人工芝に砂を使う場合、充填材として使用するという目的があります。
充填材として砂を撒くことで人工芝の耐久性がアップすると考えられているからです。

詳しくは人工芝に砂を使うメリットの項目で解説するので、そちらをご覧ください。

人工芝の芝葉が倒れるのを防ぐ

人工芝の芝密度が低い場合、踏まれて上から圧力が加わると、
そのまま起き上がる力がなく倒れたままになってしまうことがあります。

芝密度が低く、敷いてから長期間経っても芝葉が立ち上がらない場合、
芝葉を立てたいなら根本に砂を入れて芝葉を立たせるといった具合で砂を活用させて頂きます。

激しく運動する際に使うこともある

激しく運動する際に使用する人工芝には充填材が使われていることが多いです。
人工芝の上で激しく運動をすると、摩擦で人工芝が傷みやすくなります。

摩擦が起きると芝葉が切れる原因となるので、充填材でこれらを保護します。

競技場、球場には、砂などの充填材入りの人工芝を使うことがありますが、あくまでこれはかなりの負荷が掛かることが予想される場合に限ってです。

一般家庭に使うような人工芝には、充填剤が使われているようなものは不要です。

個人の庭やベランダなら砂は不要

人工芝の施工に砂を用いる場合は、激しい運動などをする時と思っていいでしょう。

そのため、一般家庭のお庭やベランダには砂は不要と考えていいはずです。

人工芝に砂を用いるのは、メリットもあればデメリットもあります。

一般家庭の場合、メリットよりもデメリットの方が上回ると考えられるので、
砂は使わなくてもいいでしょう。

人工芝に砂を使うメリットは?

緑の豊富な人工芝のお庭

人工芝の施工時に砂を使うメリットはどのようなものが考えられるのか見ていきましょう。

人工芝がめくれにくくなる

人工芝の上から砂を撒くことで、砂が重しの役割となって人工芝がめくれにくくなります。

ただ、風などで飛ばされることがないよう、しっかりとU字釘などで固定をしておけば、
砂を撒かなくても人工芝がめくれることはありません。

人工芝のめくれ防止で砂を撒く方もいらっしゃいますが、めくれ防止のために
砂を撒くのであれば、しっかりとめくれ対策を行った方がより確実と言えるでしょう。

人工芝の摩擦による傷みを防ぐ

人工芝の上から砂を撒くことで、摩擦による傷みを防ぐことができます。

先ほどもお話ししたように、人工芝の上でサッカーや野球などの
激しい動きを伴う競技を行う場合のことを指しています。

他にも、駐車場に人工芝を使っている場合、タイヤによる摩擦のダメージを軽減することが可能です。駐車場に人工芝を施工している場合、砂は必須アイテムとなるかもしれません。

人工芝が縮むのを防ぐ

人工芝は、ポリプロピレンという材質でできているものが多くなっています。

このポリプロピレンという材質は、紫外線などの影響で施工後
2cmほども縮んでしまうことも分かっています。

人工芝が縮むと、でこぼこの原因となったり、隙間が生じてしまうことがあります。

こうなってしまうのを防ぐために、人工芝に砂を撒けば
充填剤の代わりとして縮むのを防ぐことが期待できます。

表面温度が下がるといわれている

砂を入れることで表面温度の上昇を抑える効果があると言われています。

しかし、本当にこのような効果があるのかは、まだハッキリとして実験結果は揃ってはいません。

真夏の砂浜を思い出して頂くと分かりますが、裸足で砂浜を歩いて足の裏が火傷しそうになったことってありますよね。それを考えると、人工芝に砂を入れることで表面温度が本当に下がるのかは疑問が残るところです。

砂にはどんな種類がある?

人工芝に使う砂にはどのような種類があるのかをまとめていきます。

珪砂

人工芝の充填剤に使う砂は、珪砂がよく使われます。
安価で入手でき、見栄えも悪くなりにくいです。

そして、無機質の砂なので、虫も湧きにくいのが特徴です。

このような理由から充填剤として珪砂が使われることはありますが、下地用の砂としては、水はけはいいものの固まらないので向きません。

川砂

川砂は川の底や河川敷に積もっている砂のことを指します。
園芸や芝生の目土、砂場、水槽などによく使われています。

こちらも珪砂と同様、水はけがよいので、充填剤として使うことができるでしょう。

真砂土

こちらは水を加えれば固まるので、人工芝の下地としてよく使われます。
ただ、水はけが悪くなってしまうことがあるので、そちらは充分に気をつけねばならないでしょう。

山砂

山砂は名前の通り山から採れる砂なので、サラサラというよりは
土に近いような保水性のある質感となります。

排水性がいいので、下地に使えますが、山砂は圧迫しても固まらないので、
山砂だけで整地作業をするのは難しいでしょう。

砕石を敷いて固い下地作りをした上から山砂を使って下地作りをしていくといったイメージとなります。

再生砂

再生砂は、工事現場から出たレンガやアスファルト、石やコンクリート
といったものを再利用した砂のことを指します。

下地作りにも向いている砂ですが、ただホームセンターなどでは
販売されていないことも多いので、入手したい場合は業者に注文をする必要が出てくるかもしれません。

人工芝に砂を敷いた場合のデメリット

人工芝の施工時に砂を使うデメリットはどのようなものが考えられるのかも見ていきましょう。

砂が固まってコンクリート状になる

人工芝に入れた砂が、雨などの影響を受け、時間が経つとコンクリート状に固まってしまうことがあります。

コンクリートのように砂が固まってしまうと、とても重たいので人工芝の張り替え時に人の手では持ち上げることができません。そのため、張り替え時は業者に頼むことになってしまいます。

張替時に撤去費用が高額になる

経年で砂がコンクリート状に固まると、人の力では持ち上がらないほど砂が固まってしまい、その砂を取り除こうにも人工芝全体が石の板のようになってしまっていて、業者に頼むしかなくなると先ほどお話ししました。

このような状態になると、業者に頼んで重機を入れ、人工芝を持ち上げて
固まった砂をたたいて粉砕する必要が出てきます。

更に、砂が入った人工芝は可燃ゴミで出すことができません。

産業廃棄物として業者に有料で処分してもらう必要があり、廃棄料が150円/kgになることもあります。

砂は加えれば加えるほど、撤去時の費用が掛かるとも言えるので、
大量の砂を入れている人工芝は、考えたくないほどの廃棄料が請求される場合も出てきてしまいます。

排水穴が詰まることがある

人工芝の表面に砂を撒くと、雨が降った時などにその砂が固まって排水穴が詰まってしまうことがあります。

そうなると、当然排水性に影響が出てきてしまい、人工芝の表面にいつまでも水が溜まって、お庭が活用しにくくなったり、人工芝の表面にカビが生えるなど衛生面に影響が出てきてしまうことがあります。

排水穴が詰まることは避けたいので、排水穴が詰まってしまったら詰まりを棒などで掻き出すお手入れをすぐに行ってください。

詳しくは、以下の記事も参考にしてみてください。

砂で服や足が汚れる

人工芝のメリットに服や足が汚れないということがあります。

しかし、人工芝の上から砂を撒けば、服や足に砂が付着して汚れてしまうこともありますし、雨が降った後は泥のように付着してしまうこともあります。

いつでも裸足で遊べるのが魅力なはずの人工芝なのに、
汚れてしまうリスクが出てくるのは大きなデメリットといえるのではないでしょうか。

風で砂が飛んで目に入る

人工芝の上に砂があれば、風が吹いた時に砂が飛んで目に入ってしまう場合もあります。

他にも、砂があちらこちらに舞うことで、砂ムラができて見栄えに影響が出てしまうこともあります。砂が散らばると掃除も大変なので、せっかくの手入れの手間がない人工芝が台無しとならぬよう、不必要に砂を撒くのは避けた方がいいのではないでしょうか。

砂はどのタイミングで使う?

では、人工芝の施工に砂を使う場合、どのようなタイミングで砂を使えばいいのかをまとめていきます。

通常DIYで人工芝を施工する場合、

  1. 石や草を取り除く
  2. 整地作業
  3. 防草シートを敷く
  4. 人工芝を敷く

といった手順で作業を進めていきます。

砂を下地に使う場合は、整地作業の段階で使います。
人工芝のめくれ防止として充填剤として使うのであれば、人工芝を敷いた後で砂を撒くこととなるでしょう。

ちなみに、DIYの手順ですが当社のDrainage Proという人工芝は、
人工芝の面全体で排水が行えるので排水穴が開けられておりません。

排水穴がないということは、隙間から日光が差し込むこともなく、雑草が生えてくる心配もないので防草シートが不要となります。

DIYの手順を1つ省くことができるので、施工するのが楽になりますよ。

砂はどのぐらい撒く?

人工芝の上から砂を撒く場合、撒く砂の目安の量は1㎡あたり2kg程度となります。
あくまで目安なので、何の目的で砂を撒くのかによって、この量は変わってくることとなります。

芝密度が充分にある人工芝なら砂はいらない

人工芝の上から砂を撒く目的は、一般家庭で考えたら

  • 人工芝のめくれ防止
  • 人工芝の芝葉が倒れるのを防ぐため

です。

ただ、めくれ防止ならしっかりと固定をすれば砂を撒かなくても防げます。

芝葉の倒れに関しては、砂でカバーをしても風などで飛ばされていくうちに、
次第に芝葉を支える効力はなくなっていくでしょう。

そうなれば、また砂を足す方法もありますが、例えば住んでいる場所が住宅地なら隣りの家へとその砂が飛んでいくこととなりますし、余り好まれたことではないのではないでしょうか。

それよりも、人工芝自体の性能を上げ、砂を足さなくても充分に芝葉を支える力のある芝密度のある人工芝を選べば、砂で汚れるのも防げ、芝葉が倒れるのも防ぐことが可能となります。

このことから、一般家庭に施工する人工芝なら上から砂を撒くのはやめ、
他の方法で快適に人工芝を使えるようにした方が得策なのではないかと考えます。

人工芝を敷いて快適なお庭生活を送ろう!

人工芝の庭で遊ぶペットたち

人工芝の施工に砂が必要かどうかの疑問は解けましたでしょうか?

充填剤として砂は使われたりはしますが、必ず必要なわけではなく、
一般家庭なら砂を使うのではなく、質のいい人工芝を選んだ方がメリットが大きいのではないでしょうか。

当社の人工芝は芝密度にもこだわって作られております。
砂を使わなくても充実した芝密度だけで、充分に芝葉同士を支え合うことができます。

当社は無料でサンプル請求も承っているので、是非お気軽にお問合せください。

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